異なる分野の融合で、「新しい工芸」を生み出すことを目指した作家たちの10年の活動の集大成
セイコーハウス銀座ホールでは、11月9日(木)~19日(日)の期間、「融合する工芸-コレが答えだ-」を開催します。
和光では5年ぶり、3回目となる今展では、漆芸、竹工芸、陶芸、金工、木彫、日本画、デジタルアート、建築の分野で活躍する8名が集い、お互いの素材と技を融合させた作品を出品。
2014年、漆芸家の若宮隆志さんと竹工芸家の四代 田辺竹雲斎さんが、自分たちが愛する日本の手仕事を未来に伝えることを目的に「融合する工芸」プロジェクトを立ち上げました。
新しい工芸を生み出すことを目指した2人に共感したアーティストが加わり、活動を続け、その活動の集大成が今展「融合する工芸-コレが答えだ-」です。
「融合する工芸」では、複数のアーティストが合作して1つの作品を作るというコラボ―レーションが基本のため、時間と費用が普段の何倍もかかります。今回、展覧会にかけた想いと、作品を未来に伝えるための記録としてアートブックの制作をするにあたり、クラウドファンディングを通じて費用の一部を募りました。
今回の展覧会に参加するメンバーは小黒アリサさん・貝島佐和子さん・笹井史恵さん・田島周吾さん・四代 田辺竹雲斎さん・満田晴穂さん・若杉聖子さん・若宮隆志さんの8名。それぞれが各々の分野で活動を続けながらも、この展覧会のために日本のアートを未来につなげる作品を全力で制作しました。
プロジェクトの集大成として、工芸の歴史の新たなページを刻む今展を会場にてぜひご高覧ください。
〈ギャラリートークのご案内〉
日時:2023年11月11日(土)、12日(日) 両日ともに14:00~ (予約制)
10月20日(金)より電話にて予約を承ります。
ご予約:和光 美術部 (03)3562-2111(代表)
小黒アリサ×貝島佐和子×笹井史恵×若杉聖子
「アニミズムマーチ」
(漆 w30×d16×h13.5cm、磁器A w6×d5×h6.2cm、磁器B w6×d6×h5.5cm、
磁器C w6.7×d5.2×h6.2cm、磁器D w6.2×d4.2×h6.4cm、磁器E w5.6×d4.2×h6.4cm、
磁器F w6.2×d5.5×h6cm)
満田晴穂×彦十蒔絵 若宮隆志
「自在大雀蜂〈女王螺鈿帳台〉」(本体:w5.5×d4×h3cm、帳台:w13×d15×h4cm)
貝島佐和子×四代 田辺竹雲斎
「蝶無心V」(w60.5×d60.5×h56.5cm)
小黒アリサ×田島周吾×四代 田辺竹雲斎
「猫包籃」(立体)(w30.5×d27×h51cm)
小黒アリサ×笹井史恵
「饅頭月兎」(w24.5×d24×h21cm)
【出品作家略歴】
小黒アリサ(木彫)
1990年 東京都に生まれる
2013年 武蔵野美術大学造形学部彫刻科卒業
2015年 「小黒アリサ展−たまとけもの−」(銀座三越∞ギャラリー)
2017年 「小黒アリサ彫刻展−本日も、球獣びより−」(日本橋三越アートスクエア)
2019年 「小黒アリサ木彫展−ヨ・リ・ド・コ・ロ−」(阪神百貨店)
2019年 「小黒アリサ彫刻展−和魂の球霊獣−」(大阪髙島屋) など個展開催多数
「融合する工芸」(大阪髙島屋ギャラリー、和光ホール)
「日本橋三越次世代100 選展 〜HOPE〜」(日本橋三越) など企画展への出品多数
貝島佐和子(建築・デジタルアート)
1976年 東京都に生まれる
1999年 慶応義塾大学環境情報学部卒業
2005年 マサチューセッツ工科大学建築学部大学院修了
2006年 在ロンドン建築構造設計事務所Adams Kara Taylor, Computational Designer着任
2011年 シンガポールデザイン工科大学建築学部Assistant Professor着任
2013年 先端工芸研究:複合素材嵌合接合研究発表
工芸コラボレーションプロジェクト始動
2017年 ハーバード大学ラドクリフ研究所Assistant Professor着任
ハーバード大学建築学部Assistant Professor着任
笹井史恵(漆芸)
1973年 大阪府に生まれる
1998年 京都市立芸術大学大学院美術研究科漆工専攻修了
2014年 京都市芸術新人賞
2015年 第25回タカシマヤ文化基金タカシマヤ美術賞第33回京都府文化賞奨励賞
2022年 第35回京都美術文化賞
ジャンルレス工芸展(国立工芸館/金沢)
田島周吾(日本画)
1974年 京都府に生まれる
1997年 京都造形芸術大学卒業
2013年 Artist Group−風− 公募展(東京都美術館)
2014年 第2回 郷さくら美術館桜花賞展 大賞(郷さくら美術館)
2015年 髙島屋大阪店個展
2017年 日本画グループ・星辰(髙島屋/京都・大阪・日本橋店 同18、19年)
個展(髙島屋/大阪・日本橋店)
2018年 個展 −日々百花−(髙島屋大阪店 同18、19、22年)
2019年 個展(三越/日本橋・広島店)
2020年 個展(髙島屋/日本橋・京都・大阪店)
2021年 個展(髙島屋横浜店)
2022年 田島周吾 日本画の世界(八幡市立松花堂庭園・美術館)
四代 田辺竹雲斎(竹工芸)
1973年 大阪府堺市に生まれる
1999年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業後、父である三代 竹雲斎に師事
2017年 四代 田辺竹雲斎を襲名
2017年 「Japanese Bamboo Art: The Abbey Collection」メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
2018年 「空を割く 日本の竹工芸」 ケ・ブランリ美術館(パリ)
2019年 個展「CONNECTION」サンフランシスコアジア美術館(サンフランシスコ)
2022年 個展「LIFE CYCLES」 JAPAN HOUSE LA(ロサンゼルス)
個展「Gucci Namiki 1st Anniversary」グッチ並木(東京)
「In praise of light」バウアー財団東洋美術館(ジュネーブ)
2023年 個展「四代田辺竹雲斎展−守破離」高島屋/大阪・日本橋店
満田晴穂(自在置物)
1980年 鳥取県米子市に生まれる。就学期を千葉県我孫子市で過ごす
2008年 東京藝術大学美術研究科修士課程彫金研究室修了、自在置物作家・冨木宗行に師事
2013年 「六本木クロッシング2013 アウト・オブ・ダウト」森美術館(東京)
2016年 「IMAYO− : JAPAN’S NEW TRADITIONISTS」ハワイ大学・ホノルル美術館(ハワイ)
「蜘蛛の糸」豊田市美術館(名古屋)
日本文化藝術財団 第8回「創造する伝統賞」受賞
2017年 「驚異の超絶技巧!−明治工芸から現代アートへ−」三井記念美術館(東京)他、巡回
「ニッポンの写実 そっくりの魔力」函館美術館(北海道)、
豊橋市美術博物館(愛知)、奈良県立美術館(奈良)
「カオスモス5 一粒の砂に世界を見るように」佐倉市美術館(千葉)
「今様」松濤美術館(東京)
2022年 「JIZAI」米子市美術館(鳥取)
「自在置物−細密進化の旅−」平山郁夫美術館(広島)
2023年 「虫めずる日本の人々」サントリー美術館(東京)
若杉聖子(白磁)
1977年 富山県富山市に生まれる
2000年 近畿大学文芸学部芸術学科卒業
2002年 第6回国際陶磁器展美濃 入選
2003年 多治見市陶磁器意匠研究所修了
2005年 第7回国際陶磁器展美濃 審査員特別賞受賞
2007年 工芸都市高岡クラフトコンペティション 奨励賞受賞
2013年 「富山ゆかりの作家たち」樂翠亭美術館
2014年 「第9回パラミタ陶芸大賞展」パラミタミュージアム
「融合する工芸」和光ホール
「現代・陶芸現象」茨城県陶芸美術館
2015年 文化庁新進芸術家海外研修制度研修員/フランス(〜2016年)
2020年 兵庫県芸術奨励賞
2021年 「No Man’ s Land」兵庫陶芸美術館
2022年 「新たなカタチを求めて」益子陶芸美術館 ほか、個展多数開催
現在、 兵庫県三田市在住、京都市立芸術大学准教授
若宮隆志(彦十蒔絵主宰)
1964年 石川県輪島市に生まれる
1984年 塗師屋に就職、輪島塗の製造販売の基礎を学ぶ
1988年 喜三誠山師より蒔絵技法を教わる
1998年 平澤道和師より乾漆技法や漆の天日黒目など漆芸の基礎を教わる、漆掻きと漆木の植樹を始める
2002年 輪島漆器青年会 第三十代会長を務める
2004年 「彦十蒔絵」として活動開始
2014年 2014年度文化庁文化交流使
2008年〜現在 国内外美術館漆芸展出品、個展多数
Museum für Lackkunst(ドイツ)、Victoria and Albert Museum(イギリス)作品収蔵
現在、輪島漆再生プロジェクト実行委員会代表
【監修】
前﨑信也(京都女子大学教授)
龍谷大学文学部卒業後、英国に留学
ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院大学院修士課程・博士課程修了
PhD in History of Art(博士・美術史)
2015年から現職。専門は工芸文化史、文化情報学など
展覧会監修や、Google Arts and Culture の文化コンテンツ作成など多岐に渡る活動を行う
著書・論文多数
「融合する工芸」プロジェクトとは
2014年、若宮隆志さん(漆芸)と四代 田辺竹雲斎さん(竹工芸)は現代の日本の工芸が抱える問題のひとつが、陶芸や漆芸、竹工や金工といった分野に分かれて活動することではないかと考え、その分野の壁を超えることのできる作家を集めた展覧会「融合する工芸」を始めました。メンバーを入れ替えながら、2年に1度のペースで異なる分野で活動する複数の作家がコラボレーションすることを基本とした展覧会をこれまでに3度開催。
第1回「融合する工芸 出会いがみちびく伝統のミライ」2014年、和光ホール
第2回「融合する工芸 旅に出たヤドカリのはなし」2016年、大阪高島屋 美術画廊
第3回「融合する工芸 見つけた伝統のアシタ」2018年、和光ホール
「融合する工芸-コレが答えだ-」
11月9日(木)~19日(日)
会場:セイコーハウス銀座ホール (東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座 6階)
お問い合わせ先:和光 (03)3562-2111(代表)
営業時間:11:00~19:00 (最終日は17:00まで)
休業日:無休
入場料:無料
主催/和光
◎和光ホールは、「セイコーハウス銀座ホール」へ名称変更しました。
セイコーグループ事業全般に関連する展示や、アーティストとの共創など、世界に向けてさまざまな発信をして まいります。
営業時間および催事は予告なしに変更する場合がございます。
最新の情報は、ホームページをご覧ください。
ホームページ
https://www.wako.co.jp/
インスタグラム
https://www.instagram.com/wako_ginza_tokyo/
美術専用インスタグラム
https://www.instagram.com/art_wako_ginza_tokyo/
【株式会社 和光】プレスリリースより
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