【資生堂ギャラリー】「かみ コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎」内覧会レポート

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2017年8月29日(火)から10月22日(日)まで、資生堂ギャラリーにて「かみ展」が開催されます。8月28日に内覧会が開催されましたので、その様子をレポートいたします。

 
様々なテクノロジーが発達した今日でもなお、私たちの暮らしに欠かせない「かみ」。本展は、私たちの生活で最も身近な工芸である「かみ」をテーマとし、そのなかでも天然の素材を使い手作業で作られる手すき和紙の可能性を探ります。さらに、紙の魅力を引き出すものとして「水」に注目。お茶会に着想を得た湧き水をふるまうセレモニー「お水え」や「舟水会(ふなみずかい)」を創案し、その道具やしつらえが展示されています。



 
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薄暗いギャラリーの中、仄かな光に浮かぶ台。こちらは「舟水会」がおこなわれる舞台です。2メートル四方ほどの広さに、6名が正座をしてセレモニーをおこないます。舞台は北を向くイカダをイメージして作られており、これは古代の人々が北極星を目印にして生活していたことに由来します。舞台にはパフォーマンスで用いられる水碗、柄杓、巻物、籠皿などが並んでいます。

 
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舞台の傍の台にもセレモニーの道具が置かれています。左の蓋籠と中央の紙盆に載っているのは梶の葉で作られたコップ。「舟水会」ではこのコップで観客に水が振る舞われます。内覧会では「舟水会」のパフォーマンスもおこなわれました。残念ながら撮影不可のため写真はありませんが、風の音あるいは鳥の啼き声にも似た笛の音が響く中、厳かに水を振る舞う光景は、まるで古来の儀式のようでした。

 
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「お水え」や「舟水会」で演者が身に纏う紙衣。左側の衣は山の紙漉師が海藻をつけ込んで制作し、右側は海の紙漉師が山草をつけ込んで制作されています。

 
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展示されている和紙の作品は、ハマゴウで染色されています。ハマゴウはお香や薬にも使われ、独特の香りが立つ海浜植物です。燻したハマゴウやハマゴウを使った作品が展示され、会場はその香りで包まれています。

 
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ギャラリートークでは、本展の作品を制作したユニット「工藝ぱんくす舎」の前田征紀さんと石井すみ子さんが紙と水に対する思いを話してくださいました。紙は普段、文字を書いたり物を包むためのものですが、前田さんはまだ役割を果たす前の紙に対して、何かが生まれる気配を感じ、惹かれると言います。また、水についても神社の磐座から湧き出しているような原初の水に魅力を感じるそうです。こうした無垢に惹かれる想いが、本展の根幹となっています。
 
古来より人の生活を支え豊かにしてきた「かみ」。皆様もこの機会に今一度、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

 
開催概要はこちら
https://home.ginza.kokosil.net/ja/archives/35412
 

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