振袖「エカテリーナ」(部分) 帯「唐花文錦」
松屋銀座では、2017年12月27日(水)から2018年1月15日(月)まで、「草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~」が開催されます。
イギリス・エディンバラや台湾・国立国父記念館など、海外での展覧会でも、完成されたアート作品として高い評価を受けている日本刺繍作家・草乃しずかさん。
本展では、これまでの代表作に新作を加え、約200点が展観されます。特に注目は“日本刺繍の技法”を駆使した日本の伝統模様110点と、“心に着せて”をテーマにした、出雲阿国や紫式部、マリー・アントワネット、マリア・テレジアなど、13人の歴史に残る女性たちの振袖です。
本展に際し、草乃しずかさんは「今回は、私なりに日本の歴史を深く感じ取り、刺繍によって日本古来の文様を表現することに挑戦しました。繍仏から始まり、服飾美術としての刺繍、そして今日のアートとしての刺繍へと移り変わってきた文様は、私自身の創作の変遷ともつながっています。」と語っています。
作家・草乃しずかさんのことばとともに、主な展示作品をご紹介します。
■プロローグPrologue 祖国 My Country
「横山大観や俵屋宗達といった先人の作品に感銘を受け、金箔や銀箔の布に、自分らしい刺繍で表現しました。とくに空間の美を大事にしてデザインしました。桜は日本、あるいは古里を象徴しています。虎と龍は激しく変化する時代と、それを乗り越えてゆくことの困難さを表しています。」(屏風各151×125cm)
■第一章Chapter1 日本の歴史と日本刺繍の歴史
Japanese history and the history of Japanese embroidery
「刺繍は1500年ほど前、大陸から仏教とともに伝わりました。その後、刺繍は日本の気候風土と歴史によって仏教刺繍から日本的な文様としての刺繍に育ちました。」
■第二章Chapter2 心に着せる 百花繚乱
Embodying the soul of historical characters – Brilliant historical women
「文様としてだけでなく、“心に着せて”をテーマに、振袖をキャンパスにして、ドラマチックな刺繍を展開します。」
●振袖13点、打掛2点~額田王、出雲阿国、紫式部、お市の方、静御前、淀殿、お江の方、北条政子、エカテリーナ、マリー・アントワネット、ヴィクトリア女王、楊貴妃、マリア・テレジア。波乱に満ちた歴史上の13人の女性の「心のうち」を表現します。
■プロムナードPromenade 日本の文様 Japanese motifs
「明治期の図案集を元に幾何文様を刺繍用にアレンジしました。優れたデザインの力と美しさを、シンプルな色使いの絹糸でモダンに表現しました。」
■第三章 Chapter3 創作は時代を超えて~リメイクの魅力~
Timeless creations – Fascination with alteration –
「明治・大正時代、従来からの職業としてだけでなく、一般の女性の教養として、日本刺繍は学校教育に取り入れられていました。その結果、一般家庭の生活にも刺繍作品が多用され、日々の暮らしにうるおいを与えるようになったと思います。現代は豊富な素材が揃い、それぞれの創意工夫によって、様々な刺繍表現が可能になりました。」
開催概要
展覧会名 | 草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~ |
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会 期 | 2017年12月27日(水)~2018年1月15日(月) |
会 場 | 松屋銀座8階イベントスクエア (中央区銀座 3-6-1) |
開場時間 | 午前10時~午後8時 *12月31日(日)は午後6時、1月2日(火)は午後7時30分、最終日は午後5時閉場。 1月2日(火)は午前9時30分開場、1月1日(祝・月)は休業、入場は閉場の30分前まで。 |
入場料 | *( )は前売料金 *ヤフーパスマーケット、ローソンチケット(Lコード 35571)、セブンイレブンにて12月26日まで販売 |
問合せ | 03-3567-1211 (松屋銀座大代表) |