東京開催が決定! 絵本のひきだし 林明子原画展  約200点の絵本原画を一堂に  2018年7月19日(木)~7月29日(日)

『はじめてのおつかい』(1976年)筒井頼子・作、林明子・絵、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

 

松屋銀座では、絵本作家・林明子さんの絵本原画を一堂に集めた“はじめての展覧会”を、2018年7月19日(木)〜7月29日(日)まで開催いたします。
ベストセラー絵本「はじめてのおつかい」(1976年発行)は、林明子さんにとって初めての物語絵本。これをきっかけに、「こんとあき」「あさえとちいさいいもうと」など時代を超えて愛される数々の名作が生まれました。

 

林明子さんの作品は、発行総数1,600万部を超え、世代を超えて愛され続けています。本展では、絵本の中の子どもたちが見せるほんのわずかな心の揺らぎや、“葉っぱ一枚一枚のみずみずしさ”まで優しく繊細に描き出した、林作品の美しい原画約200点を一堂に集めました。本展は、昨年より全国を巡回した林明子さんのはじめての大規模な原画展です。各地で好評を得た巡回のラストを松屋銀座がかざります。

 

第1章≪若きイラストレーターとして≫
1973年に科学絵本「かみひこうき」(かがくのとも)の挿絵をてがけ、絵本作家への扉を開けました。展覧会のはじまりに、デビュー初期に描かれた「かみひこうき」「しゃぼんだま」(かがくのとも、1975年)など初期の作品を原画で紹介します。また、デビュー以前にイラストレーターとして活動していたころの初々しい作品も展示。林さんの「はじめの一歩」を感じていただきます。



 

第2章≪はじめてのおつかい≫
林明子さんにとって、初めての物語絵本となった「はじめてのおつかい」(1976年)。文を担当した筒井頼子さん(同じく本作がデビュー作)とのエピソードなど、作品の背景にも触れながら、懐かしい場面を原画で一堂に展示します。林さんと筒井さんのふたりはその後、「あさえとちいさいいもうと」「いもうとのにゅういん」をはじめ「おでかけのまえに」、「おいていかないで」「とんことり」を共作。いずれも幼い女の子の胸のドキドキが聞こえてきそうな、6つの名作をコンビで生み出していきました。ふたりが作品にこめた思いや、モデルになった子どもたちとの制作秘話などもご紹介します。

 

第3章≪ふくらむ作品世界≫
林さんは、様々な作家との共作で、数々の名作を生み出してきました。家の中にかくされた手紙をたどって物語が進む『きょうはなんのひ?』(作・瀬田貞二)、次々に現れるゆかいな動物たちと一緒におふろを楽しむ『おふろだいすき』(作・松岡享子)、見知らぬ街でひとり立ちする魔女の女の子の姿を描いた『魔女の宅急便』(作・角野栄子)など、どれもとても魅力的な物語です。内容や趣はそれぞれに異なりますが、林さんは物語に合った技法や表現で鮮やかに世界を描き出していきます。

 

第4章≪林明子のものがたり≫
林さんは、「はじめてのキャンプ」(1984年)ではじめて文・絵とも自作の絵本を生み出しました。
以降、「はっぱのおうち」「こんとあき」「まほうのえのぐ」など、愛らしい女の子を主人公に、何げない日常におとずれるファンタジーが魅力の物語を描き出していきます。この章では、林作品の真骨頂ともいえる繊細な描写を、林さんが文・絵とも自作した絵本の原画でお楽しみいただきます。

 

第5章≪様々な技法で≫
林さんは、繊細な水彩画のほか、様々な手法で絵本制作に取り組みました。
1986年に出版された「おつきさまこんばんは」は、印刷の色版ごとに原画を描き分ける「描き分け」の手法でつくられたシンプルでカラフルな作品。「でてこい でてこい」では、切り絵の手法を用いました。様々な技術を駆使し、作品に寄り添った表現を模索していった、林さんの技術の高さと多様さを紹介します。

 

第6章≪そして、ひよこさん≫
2013年、林さんは、夫で児童文学者の征矢清(そやきよし)さんと作った「ひよこさん」を発表しました。ちいさなひよこがおかあさんのあたたかさにふれる、やさしい物語が、林さんの最新作です。ふわふわとしたひよこの羽毛や、ページごとに刻々と色を変える空の色の鮮やかさなど、林さんの繊細な技術が光ります。

 

「こんとあき」

『こんとあき』(1989年)林明子・作、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

『こんとあき』(1989年)林明子・作、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

 

「ひよこさん」

キャプション: 『ひよこさん』(2013年)征矢清・作、林明子・絵、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

キャプション: 『ひよこさん』(2013年)征矢清・作、林明子・絵、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

 

「まほうのえのぐ」

『まほうのえのぐ』(1993年)林明子・作、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

『まほうのえのぐ』(1993年)林明子・作、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

 

「おふろだいすき」

『おふろだいすき』(1982年)松岡享子・作、林明子・絵、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

『おふろだいすき』(1982年)松岡享子・作、林明子・絵、福音館書店刊、原画は宮城県美術館蔵

 

≪林明子さんプロフィール≫
1945年東京生まれ。絵本作家。大学卒業後、イラストレーター真鍋博のアトリエに入る。独立し、1973年にはじめて絵本「かみひこうき」(「かがくのとも」56号、福音館書店)に挿絵を添える。
1976年、筒井頼子氏とともに初の物語絵本「はじめてのおつかい」を出版。「こんとあき」「まほうのえのぐ」「あさえとちいさいいもうと」等絵本作品を多数発表。
角野栄子「魔女の宅急便」(1985年、福音館書店)の第1巻の挿絵も担当。

 

■開催概要
絵本のひきだし 林明子原画展
会場  :松屋銀座8階イベントスクエア
会期  :2018年7月19日(木)〜7月29日(日)
時間  :10:00〜20:00
(7月22日(日)は午後7時30分閉場、7月27日(金)は午後8時30分閉場、
最終日は午後5時閉場/入場は閉場の30分前まで)
主催  :朝日新聞社
協力  :福音館書店
出品協力:宮城県美術館
入場料金:一般 1,000円(700円)、
高校生 700円(500円)、中学生 500円(400円)、小学生 300円
( )内は前売り料金
前売り :2018年6月末より、ローソンチケット他で7月18日まで販売予定
問合せ :松屋銀座 03-3567-1211(大代表)

 


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