西銀座通りに面したそのビルに、初めて入ったのは、カメラの「レモン社」が目的だった。名機、名レンズが、ショウケースの中でまぶしく輝く。拝むだけで大満足、出口に向かい案内板を見ると「銀座教会堂ビル」とある。「教会?」道路の向こう側に渡り、「銀座の柳」の下からビルを仰ぐと、たしかに十字架が見えた。
この「銀座教会」は、1890年に現在地に誕生し、以来120年余の歴史をもつ。日曜日の朝、礼拝に集う人々は300人をこえる。1943年からは月曜から土曜まで正午に、近くに勤める方やショッピング途中の方のために礼拝が続けられている。バザーやフラワーアレンジメントの教室なども開かれる。