【取材レポート】「可愛いだけじゃない!?ピングー展」が有楽町で開幕。ピングー語変換マシンや激ムズなダンスコーナーなど、体験型コンテンツが充実

 

南極を舞台に、小さなペンギンの男の子・ピングーが家族や友達と繰り広げるコミカルな日常を描いたクレイアニメーション『ピングー』。スイスの映像作家オットマー・グットマンが1980年に制作したテストフィルムから始まり、1990年以降はTVシリーズとして世界155以上の国と地域で放送されました。その愛らしい佇まいと、思わず笑みがこぼれるユーモラスなやり取りは、誕生から45年経った今なお人々を魅了しつづけています。

そんな『ピングー』の魅力に迫る体験型展覧会「可愛いだけじゃない!?ピングー展」が、東京・有楽町の東京国際フォーラム地下1階に新設されたミュージアム「YURAKUCHO MUSEUM」で開催中です。会期は2026年9月6日(日)まで。

 


 

YURAKUCHO MUSEUM外観

 

先立って行われた報道内覧会には、主人公ピングーとその妹ピンガ、YURAKUCHO MUSEUMの中山三善館長が登壇。同館のこけら落とし企画に『ピングー』を選んだ理由について、中山館長は「『ピングー』ならではの国際性」を挙げました。

「『ピングー』は、粘土で作られたストップモーションアニメの豊かな表現や、家族や友人との温かなストーリーといった普遍的な魅力があるのはもちろんですが、独自の言語“ピングー語”を話すという特徴があります。世界中の子どもたちが同じ映像を見て、言葉の壁を越えて一緒に笑うことができる。東京国際フォーラムという国際色豊かな場所に誕生した新ミュージアムのスタートとして、これ以上ない企画です。ぜひ、かわいいだけではない『ピングー』の魅力を発見していただければ」(中山館長)

 

イベントをPRしたピングー、中山三善館長、ピンガ

 

本展のテーマは「遊園地」。1993年、撮影中に56歳の若さで亡くなったグットマンが手がけていたエピソード「ピングーの遊園地」に由来しています。未完のまま残された「ピングーの遊園地」は、呼び寄せられた日本人アニメーター・甲藤征史らが制作を引き継いで完成させ、作品を代表する人気エピソードのひとつとなりました。その歩みに重ねるように、『ピングー』の魅力を次世代へ受け継ぎ、50周年に向けてさらに盛り上げていきたいという思いが、このテーマに込められているといいます。

 

会場風景、イントロダクション

 

お馴染みの音楽や音声が響く会場では、まずイントロダクションとして主要なキャラクターや作品の歩みを紹介。

几帳面な性格をしていたというグットマンが残した直筆メモ入りポラロイドや絵コンテ、撮影工程の記録ノートなど、制作資料をまとめたコーナーは必見です。一コマずつ丁寧に命を吹き込むことから、1日に3秒分しか撮影が進まないこともあったそう。ストップモーションアニメならではの根気強い仕事ぶりが伝わってきます。

 

会場風景、制作資料の展示

会場風景、制作資料の展示

 

本展では、「#遊びの天才」「#ちっちゃいことは気にしない」など、ピングーがもつ“可愛いだけじゃない!?”要素をキーワードとして設定。そのキーワードに関連したエピソードの本編映像を交えて、ピングーのパーソナリティや世界観を伝える、初心者でも入っていきやすい構成になっています。

 

会場風景

 

たとえば、「#ないなら作っちゃおう」の展示では、欲しいものが手に入らないときも諦めず、身の回りの物で自作するピングーの創造性や行動力を紹介。モニターでは、創作シーンが含まれる「ピングーのアイスサーフィン」「ピングーの月旅行」「ピングーはパイロット」「ピングーの氷コンテスト」という4本のエピソードを取り上げています。

あわせて、撮影中に実際に使用された貴重なクレイモデルが数多く登場することも、本展の大きな魅力のひとつ。「#ないなら作っちゃおう」の展示では、「ピングーはパイロット」でピンガと手作りの飛行機に乗って満足げにしていたピングーのクレイモデルなどが並んでいます。

 

会場風景、シリーズ4第13話「ピングーはパイロット」(1998年)クレイモデル

 

うっすらと指紋のようなものが残っていたり、色ムラや剥げがあったりと、手作業の痕跡や粘土ならではの質感も楽しみたいところです。ほかにも、病院が怖くて涙したり、いたずらが過ぎてママにお尻をペンペンされたりと、ドラマティックな名(迷)場面を切り取ったクレイモデルたちは、まさに遊園地のような賑わいを演出。青と黄色を基調とした会場デザインと相まって、展示を巡るだけでも自然と気分が弾みます。

 

会場風景、シリーズ2第1話「ピングーとお医者さん」(1991年)クレイモデル

会場風景、シリーズ2第16話「ピングーの遊園地」(1991年)クレイモデル

会場風景、シリーズ4第5話「ピングーのサイクリング」(1998年)クレイモデル

会場風景、シリーズ5第5話「ピングーと風」(2003年)クレイモデル

 

また、『ピングー』といえば、「NOOT! NOOT!」の掛け声でくちばしをトランペットのように伸縮させたり、ペターッと地面に同化してみたりと、クレイアニメーションならではのユニークな表現も見どころです。そうした独特な「動き」や「かたち」、喜怒哀楽が豊かな「表情」、そして不思議と伝わる「声」にフィーチャーしたインタラクティブな体験型展示は、本展のハイライトといえます。

 

会場風景、体験型展示

会場風景、体験型展示

 

回したり、引っぱったりとアクションをすることで、モニター上のピングーたちを動かせる仕掛けや、ピングーの表情やアイコンを揃えると特別な演出が見られるスロットゲームなど、小さな子どもでも体を動かしながら楽しめるコンテンツが充実。なかでも注目を集めたのは、自分の話した言葉をその場でピングー語に変換してくれるマシンです。まるで自分も『ピングー』の世界の住人になった気分になれるため、大人も夢中になっていました。

 

会場風景、ピングー語変換機

 

会場風景、ピングーバルーンは絶好のフォトスポット

 

さらに、巨大なピングーバルーンが出迎える最終エリアには、来場者同士が集まって楽しめる「ピングーダンス」のコーナーが控えています。

「ピングーたちの動きを覚えて、リズムに合わせて踊ろう」という内容ですが、曲が進むにつれて振り付けはどんどんハイテンポに、そして複雑になり、やがて再現不可能な難関ステージへ……。フィニッシュでは、こちらを挑発するかのようなピングーの変顔まで飛び出し、そのいたずら心に思わず笑ってしまいました。かわいらしさの奥にある、ちょっぴりシュールで予測不能なユーモアこそ『ピングー』の真骨頂なのだと、あらためて実感させてくれます。その全貌は、ぜひ会場で確認してください。

 

会場風景、「ピングーダンス」のコーナー

会場風景、ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也とのコラボレーション作品の展示

会場風景、紙媒体資料の展示

 

大小2区画に分かれているYURAKUCHO MUSEUMのうち、小さいギャラリーではグッズショップを展開。本展でしか購入できない限定商品100点以上がラインナップされています。

 

グッズショップ

「FOODマスコット PINGU™」各2,420円

「ヘアコーム」2,310円

 

注目は、自身でパーツを選ぶカスタマイズ体験を楽しめる「フレークシールバイキング(クリアポーチ付き)」(1,650円)と「カスタム キーボードキーホルダー」(キーボード 各440円/チェーン 110円)のシリーズ。展示で出会ったお気に入りのピングーたちの表情や姿が選べますので、来場の記念にいかがでしょうか。

 

「フレークシールバイキング(クリアポーチ付き)」1,650円、カスタマイズ例

 

2026年11月21日(土)から2027年1月11日(月・祝)までは、福岡市科学館への巡回も予定されています。初めて『ピングー』の世界に触れる人はもちろん、懐かしい思い出を振り返りたい人も、きっとこれまで意識したことのなかった魅力と出会えるはず。「かわいい」だけでは語り尽くせない『ピングー』の世界を、この夏ぜひ有楽町で体験してみてください。

 

 

「可愛いだけじゃない!?ピングー展」概要

会期:2026年7月10日(金)~2026年9月6日(日)※会期中無休
会場:YURAKUCHO MUSEUM
  東京都千代田区丸の内3丁目5番1号 東京国際フォーラム地下1階
開館時間:10:00~19:30(最終入場19:00)
  土日祝、8月10日(月)~14日(金)は10:00~21:00(最終入場20:30)
チケット料(税込):一般・ 大学生 2,200円、中高生 1,650円、小学生 550円
  ※未就学児無料(保護者同伴に限る)
  ※そのほか、詳細は展覧会公式HP等でご確認ください。
主催/企画:ソニー・クリエイティブプロダクツ
公式URL:
  ▼「可愛いだけじゃない!?ピングー展」公式HP
  https://pingu-exhibit26.jp
  ▼「可愛いだけじゃない!?ピングー展」公式Instagram
  https://www.instagram.com/pingu_exhibit26/
  ▼「可愛いだけじゃない!?ピングー展」公式X
  https://x.com/pingu_exhibit26
  ▼ピングー公式HP https://www.pingu.jp/
  ▼ピングー公式Instagram(@pingu_jp) https://www.instagram.com/pingu_jp/
  ▼ピングー公式X(@pingu_jpn) https://x.com/pingu_jpn
  ▼ピングー公式YouTube(@Pingu) https://www.youtube.com/@Pingu

 

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