華やかな銀座の通りから、数寄屋橋公園に入る。園内には右側に、岡本太郎の通称「若い太陽の塔」。右奥にはまるで「森の中の怪しい洋館」みたいな建物が見える。建物に沿って、高速道路と林に挟まれた小道を歩くと、建物の全景が見えてくる。丸みを加えた窓や壁面、これが泰明小学校と幼稚園(の裏側)である。
関東大震災後に建てられた「昭和モダン建築」だ。正面玄関の左には「北村透谷(評論家)・島崎藤村(文筆家)がここで学んだ」という記念碑。右に平和を願う「笛を吹く子供の像」(太平洋戦争後置かれた)がある。明治11年創立という歴史。ツタの絡まる校舎。銀座のド真ん中にあるこの小学校は、関東大震災(1923年)後に建てられた「震災復興小学校」のひとつでもある。
校庭からは今も、いつも、子供たちの歓声が聞こえる。それを「有楽町マリオン」が優しく見守っている。